Thursday, May 29, 2014

ウクライナで寅さん的生き方を学んだ。



そろそろ、ウクライナ出国のときです。
とりあえず自分がなにげに3ヶ月間もウクライナにいたことに驚いています。
しょっぱなから、お金のことを書きますが、3ヶ月の滞在中にかかった生活費用はだいたい5万くらいです。航空券、保険とか準備費用含めると総額14万くらいですね。ここでの生活は日本にいる頃より安く生活できました。なぜなら住む場所等々、ウクライナ人の友人や、いや友人の友人、もっと言えば友人の友人の友人に助けてもらっていたからです。

会話例
ウクライナ人の友人A「ヤポンスキ(日本人)がLviv行くからちょっと世話したって。悪いやつじゃないし、焼き鳥も作ってくれたぜ。」
友人Aの友人「おおヤポンスキか、珍しいな、了解。日本食も食いたかったし」

こんな感じでその場で次の宿泊先が決定されていきました。
ウクライナ人て友達含む身内のコネクションがすごいと思います。本当に彼らには世話になったと思うし、いつか何らかの方法で恩返しできればと思います。


あと、この旅中には暇な時間ができたので、ちょこちょこクラウドソーシングで仕事をゲットして小遣い稼ぎをしていたのですが、そういう僅かながらの経験を通して、これからは語学やライティングに関わる分野あたりから少しずつ自分のできる裾野を増やして行こうと思いました。   

また、この旅を通して、ロシア語を習得していきたいなと思うようになりました。なぜかというともう少し歳を取ると語学に時間を費やすどころではない、ほかのことに時間を費やす必要に迫られる時が来るのではと感じているからです。ウクライナに再入国できるまでウクライナ国外を旅してから、ウクライナで短期間だけですがロシア語を勉強しようと思います。

 思うに、こういう気ままで、怠惰な旅をできるのはある程度若いときでしかできないだろうなと思います。20代はそういう無駄なことに時間を投資するのは悪くないなと。世界共通の了解事項で20代だから許されることっていうものがあると思います(多分w
そう考えると的屋稼業で全国を行脚しながら行く先々でマドンナと恋に落ちてた寅さんってすごいな~と感心しています。
 
話それましたがwウクライナの政情も大きく揺れ動いていた時で、危険なことが起きる可能性は日本に比べたら当然高く、平和ボケした馬鹿パッカーな行動だったと思いますが、それでもこの時期にここに滞在したことで凄く考えさせられることが多くあったので結果オーライです。
考えたことは、まだまだ整理しきれてないのでまた改めて書いてみようと思います。

Friday, May 16, 2014

キャリアウーマン?! 

ウクライナは比較的共働きが多い。,
そして多くの女性が共働きを志向している と思う。(ように見える)

まあ、志向うんぬんよりも、働かないと家計をささえれない
という経済的要因も大きく作用している気もするけど。
そしてそれは女性が働きたいからというよりも昔か
らの習慣の産物でもあるみたいだ
 
この記事http://synodos.jp/international/6659によ
ると旧ソ連時代は共産主義の政策もあって女性も働くことが当然であったらしく現に右のグラフのようにほとんどの女性が働いていたようだ。よってその時の習慣が現在も続いているらしい。
ただ職場のリーダー職は男が主だったらしく、「女性は末端労働者の場合がほとんどだったのよ!!そして経済的に豊かになるにはそのリーダー職の男性と結婚するほか道はなかったのよ!!」怒(ホストファミリーママ談)


右のはtwitterで拾ったデータだが、これはあながち嘘ではないと思う。
そういえば、ウクライナには出産後会社を休職してから2、3年
以内であれば会社は女性が復職をできるような環境を確保
する義務を負っている法律があると聞いた。
基本、ウクライナ政府はグダグダだと批判されているが、
この法律は良いと思う。
それにしても、ムスリム国家で保守的だと思っていた トルコが上位に食い込んでいるのは意外だな。
トルコに旅行に行った友達が帰国後会ったときに、「M(僕のニックネーム)みたいなのんびりタイプの人間はトルコに住んだ方が生きやすいと思う。男は寝てばっかりで、女性が頑張り屋さんですごく働いてる国だから」と言われたことを思い出した。どういうことなんだろうか笑

Monday, May 12, 2014

史上最大の焼き鳥

キエフ滞在中に友達とバーベキューをしたんだが、その際に豪快に焼き鳥を作ってみた。評判は上々だった。
 
以前ウクライナ人にカレーを振舞ってみて、反応はいまいちだったんだけど、焼き鳥はなかなかの盛況っぷりでした。
焼き鳥のたれも自作してみたんだが、肉を食うのではなく。、たれをなめはじめる人が出るしまつ。
日本料理のような感じでいろいろ混ぜ合わせて作った料理に対して、ウクライナ料理は素朴にそのまま仕上げたものが多いと感じる。
 
焼き鳥のたれはあり合わせのラム酒とはちみつ砂糖、中国製の醤油で作った。ラム酒ブチ込むのには少しためらったが、まあみんなアルコールに強いのでいいかということでぶち込んだ。

日本製の醤油(ヤマサがこちらでは有名で寿司屋のスポンサーしてたりする)は高いんだよな。
中国製の醤油が350MLで200円ほどだとして日本製のが600円
くらいするんだよな。品質は日本のがいいだろうけど。

改めて日本食のポテンシャルの高さを実感した次第。
そして味覚っておもしろい。とも感じた。



Wednesday, May 7, 2014

美人輩出国ウクライナの真相

ウクライナは美人輩出国としてその名を轟かせているわけですが、
実際のところどうなのというところです

ウクライナ人の女友達と話をしていてドヤ顔で聞かれることがあります。
「ウクライナ人女性のことどう思う?」と。
彼女たちは自分たちがそう思われているのを自覚していて、その質問はたいてい同意を求めていると思われます。

話は少し変わりますが、噂ではアメリカでウクライナへの婚活ツアーも組まれているそうです。

ちなみに仲良くしてたウクライナ人のビタリという男友達がいるんだけど、
マッチングサイト、出会い系サイト的なところでウクライナ人女性のフリをしてフランス人の男とチャットををするというバイトをしてたそうです笑 なんていうか日本にも出会い系サイトのメールチャットの相手をするバイトがあると聞いたので、古今東西変わらず人間心理に基づいたビジネスがあるのだなと感心してしまいましたw
  
話を戻しますが、ウクライナは噂に違わず美人が多いのは確かだと思います。

バイオハザードの主人公で有名なミラ・ジョボヴィッチ、
007の慰めの報酬でボンドガールを演じたオルガ・キュリレンコ
もウクライナ出身。

極端な話この二人のような容貌の人を街で見かけることは結構あるといっても嘘にはならないと思います。


Tuesday, May 6, 2014

ウクライナ人というアイデンティティ-ウクライナ西部の町より

現在首都のキエフから移り、ヒメラニツキという地方都市に移動しました。

おまえいつまでウクライナおるねんというところですが、とりあえず五月いっぱいはウクライナ滞在予定です。その後は別の国、おそらくハンガリーかポーランドに移動予定です。

ここヒメラニツキはウクライナ人としてのアイデテンティティーをもったウクライナ人が多いウクライナの西部に位置している安定した地域です。ウクライナ人としてのアイデンティテイーて何って話ですが、ここでは「私はウクライナ人であり、ウクライナという国に所属しているのだ」という意識とします。

現在のウクライナは地域によって安定度が大きく異なるところが興味深いポイントです。
 そしてその安定度はウクライナ人としてのアイデンティティーを強固に持った人の割合がその地域に多いかどうかに依存しているところがあると思います。
 僕ら日本人的な感覚で言えば、「日本人」というのが当たり前にありすぎて自覚しづらい点ではありますが。

ウクライナ人の友達と話していたのだけど、
彼曰く
「とにかく政治家に愛国心がないやつが多く奴らの関心は金でありウクライナにあらず、ウクライナを金儲けのための道具として捉えている、私利私欲をもって政治をするために国全体がグダグダになっている」とのこと。

ヒメラ二ツキから少し離れた都市にLvivというウクライナ屈指の文化都市があるのですが、そこは歴史を遡ればオーストリアハンガリー帝国領やポーランド領であったためヨーロッパに影響を受けてきた都市です。「ウクライナのパリ」と呼ばれているそうです。
そこにおいてロシア語ははなされておらずウクライナ語がはなされます。

首都のキエフや南部のオデッサではロシア語とウクライナ語をミックスして使っている人が多く、ロシアよりの東部、ドネツクなどに行けば行くほどロシア語だけ使う人が増える模様です。ちなみに
ポーランド寄りの西部に行けば行くほど美人率が下がるとのこと。。。反対にロシア寄りの東部に行けば行くほど美人率があがるとのこと。これも重要で面白いポイントですね。

といってもウクライナ語とロシア語は共通しているところも多いため、僕からしたら違いがわからないんですが、、、ウクライナ人の友達いわくウクライナ語の方がよりリズミカルだそうです。なんとなくですが違いはわかります。

ちなみにLvivでロシア語をしゃべるとかなり嫌がられるそうです。 オデッサに住んでいるウクライナ人の友達のお父さんがLvivに行った時にロシア語を話して「むむっこやつ」と周りのおばはんにガンうられたそうです。






Monday, May 5, 2014

来るウクライナ大統領選有力候補のチョコレートキングとは?!

5月25日にウクライナ大統領選が実施される。
その有力候補となっているのはポロシェンコという人物だ。

年齢は48歳でお菓子の製造ビジネスで成功したあとに議員になり、
これまで経済/外交大臣として政治キャリアを積んできた人物だ。

ちなみにそのお菓子はロシェンというチョコレートブランドで、
ウクライナでは知らない人はいないブランドである。その経歴から
チョコレートキングと呼ばれているそうだ。
*日本でもそのチョコを西武百貨店で買えるらしい。食べたことあるけど、かなり美味しいです。

ウクライナでは政治家と経済界が癒着、尋常で
はないくらい結びついてしまっているために、
政治不信な人々が多いこのウクライナで、 多くの人にポロシェンコをどう思うか聞いたのだけど、

「ポロシェンコは信頼できる」
「ビジネスで成功していて政治手腕も見込めるし、ほかの候補者に比べて汚いことをしてきていない」(彼のビジネスは菓子製造で政治と結びつきの強い重工業系の業界ではないのもある)
「ほかのオルガリヒ (新興財閥)とは一線を画している」
 と評判上々だ。

ちなみにオルガリヒとはソ連崩壊時に今までは国営企業が管理していたガスとか資源系の権益を握るのに成功した人たちのことで、その資金力をバックに政治家と癒着して(というか政治家になってたりもするんだけど笑)そのまま彼らのビジネスにとって利益があるような政策を展開するような人たちのこと。代表的な人物にリナトいう富豪がいる。かなり黒いこともしてきた人物なようで
ウクライナ国内で知らない人はいないようなオルガリヒだ。

テレビに出てくる政治家のほとんどを「あいつはダーティだ、もはや精神病」と言っていたホストファミリーのママですら

「ポロシェンコはいいかな」と太鼓判を押されている

こんな逸話も聞いた。
2月にキエフで 警察と市民が衝突した際に、政治家で唯一双方の前に立って攻撃をやめるように演説したそうだ。これは肝が座っていないとできない行動だし、国民から相当な信頼を受けていないとできなことだと思う。だって2月の際の群衆なんてどんな危険な奴が混ざってるか分からんから。それでもその前に立って演説したのは凄いと思う。

大統領選挙をキエフで見届けたかったけど、さすがにその時期はいろいろと荒れる気がするので、
キエフより離れた田舎に移動することにした。




Friday, May 2, 2014

オデッサで起きた衝突

つい4日前までいたオデッサでこのようなことが起きるとは。。。

美しい街が壊されていくのは本当にたまらない。そこに住んでいる人はなおさらのこと。

オデッサ在住の友人に話を聞いたところ

現政権支持派の集会参加者を親露派住民(*といっても住民なのかロシアの工作員なのかはわからない)が銃と火炎瓶で襲った。
右派(過激派ナショナリスト)が労働組合の建物(親露派住民が住んでるところと思われる)に放火して住民が死んだ。

もはや、誰が黒幕でとかそういう次元ではないと思う。もうカオスすぎて、、、
1つ確かなことは国民が地域(親露派住民が多いところとそうでないところ)によって分裂して統合されている状態ではないということだろう。ロシア系住民といっているが何をもってロシア系といえるのかわからない。親露派といえどウクライナ国民なわけではあるわけだし。

報道を見ていても何がどうなっているのかわからない。

とにかくキエフにいても思うのだけど、一般市民の生活は穏やかそのものであるんだけど、ときおりこのような暴動が起きて人々の平穏な生活が脅かされるのは本当に残念。

Thursday, May 1, 2014

トルストイじいさんをなめてました、ごめんなさい。

現在首都のキエフに滞在している。
さすが首都ということで人も多く街を歩く人たちもどことなく忙しそうな感じがする。そして首都なりの活気があると感じる。

キエフに来て少し落ち着いたので、久しぶりに読書をしてみようと思い、ロシアの小説家トルストイの「イワンイリイチの死」という本を読んだ。

いや、なぜ旅中にトルストイというチョイスかというと、ウクライナはロシア語圏(場所によるが)なんだから、ウクライナの友達に「俺トルストイ読んだことあるよドヤッ:)」てできるかなという打算的な考えで選んだわけである。

右の写真のトルストイの堅物おやじぶりを見ても一気に読む気失せるものではあるが、ドヤ顔したいがためにとりあえず必死で読んでみたのだ。

ちょっとした泊付になるかなという浅はかな思いから読んだんだけど、この小説は久々のあたりだった。

一言でこの小説を説明すれば、「死ぬ前の人の感情を追体験する」小説と言えると思う。トルストイが老齢になった時に書かれた小説とのことなので、トルストイ自身、近づきつつある死を感じている時期に書かれたものなのだろう。

なぜトルストイはここまで人の感情をわかりやすくかつ以上に鋭く描けるのだとろうと感心してしまった。

この小説はイワンイリイチというロシアのとある裁判官が突然不治の腎臓の病に見舞われ、その直前の彼の心情が描かれた小説である。
イワンイリッチは世間一般で言われる職業的な名声はすでに十分に獲得している人間であるのだが、ある日突然病に犯され、次第に体が弱っていく。その中で必死で治療法を試していくのだが、それにも関わらず弱っていく体、とうとうイリイチはこう考えるようになった。

 「盲腸だと、腎臓だと!いや問題は盲腸でもなく、腎臓でもない。要は生か、それとも死かなんだ。そう今まであった命がこうしてなくなろうとしている。なくなろうとしていて、しかも自分にはそれを止めることができない(省略)私が存在しなくなるとしたらいったい何が存在するのだ?何も存在しなくなるだろう(省略)。。。。。」

そして、病気に対して死を感じている自分とそれに共感してくれない周りの家族の間に溝を感じるイリイチ。

「イワンイリイチを一番くるしめたのは嘘であった。つまり彼は単なる病気であって死ぬわけではないから、ただ落ち着いて治療に専念していればなにかとても良い結果がでるだろう、といった、なぜかみなに受け入れられている嘘であった。彼にはよくわかっていたのだー何をしようと効果はなく、ただ余計に苦しい目にあって結局は死ぬだけだと。だからそうした嘘が彼を苦しめた。お互いにわかっていることを認めようとせず、こちらの症状がいくらひどくても嘘をつき続け、おまけにこちらまでその嘘に加わるように強いるー」

そして死の直前にはいったイリイチの感情を表現した次の文章も秀逸

「彼は感じていたー自分が苦しむ理由は、この真っ暗な穴に吸い込まれようとしているからだが、しかしもっと大きな理由は自分がその穴にもぐりこみきれないからだと。穴に潜り込むのを邪魔しているのは自分の人生がよきものだったという自覚であった。」

穴に潜り込むのを邪魔しているのは自分の人生がよきものだったという自覚であった。という文章には考えさせられる。そもそもよき人生とはなんなのだろうか。それでは自分の人生が良いものではなかったと思える生き方をしいれば死ぬ際には後悔なく死ねるのだろうか?!それに答えはないのだが、、、
同時に当然ではあるが僕自身にとって死というものはまだまだ他人事としか捉えれていないことを認識させられた。

しかし、「当たり前の生活」が当たり前ではないことも改めて再認識した。そしてどうせ死ぬのだから、誰がどう言おうが自分の生きたいにように生きて死ぬという人生を送りたいと感じた。て完全ににpeople see what they expect to seeというシーザーのことわざ通り、この本を僕のみたいように解釈してるんだけど、、、

トルストイとかぷっ頑固おやじが書いた理屈こねておもんなさそうとなめてたけど、相当におもろいし、刺激が強い毒物みたいな読み物だ。