Saturday, March 8, 2014

大学の授業に参加

到着後2日目、友達のジュリアの招きでジュリアが通学している大学の授業に参加することとなった。
授業のテーマは今話題となっているデモやクリミアが併合されるのかどうかということだ。。
授業は発表者がある話題について発表し、それを基に議論をする形式であるが、全てウクライナ語とロシア語で話されていたので僕には理解不能だった。

しかし、現在ウクライナで起きている状況に関して急遽日本人の僕からの意見を求められたので、
拙い英語でありながらも説明した。

基本的に日本のメディアの報道はロシア側にたったものではなく西欧側に立って報道されていること、また、「ロシアが最後通告」というような報道の仕方に始まり、現状をかなりおどろおどろしく取り上げていたこと。現在の状況を見るにいいか悪いかは別にして、ロシア軍の介入によりパワーバランスが保たれているように見えたので、状況は悪い方向にいかないと考えていることを話した。

正直恥ずかしながら、僕はこれらの国際政治的なトピックに関して自分なりの見解を述べれる思考能力はない。
しかし、いくつか新聞の社説を読んでみて、この論調はどうなっだろうと思うものがいくつかあった。

クリミア情勢 国際圧力でロシア軍撤収迫れ(3月7日付・読売社説)http://www.yomiuri.co.jp/editorial/news/20140306-OYT1T01435.htm

 ロシアがウクライナのクリミア自治共和国を軍事的に掌握した。他国の主権を侵害したロシアに対し、国際社会は圧力を強めねばならない。
 ロシアは直ちに展開した部隊を撤収すべきである。
 ...............(省略)
 クリミアでは、今月16日に、ロシアへの編入の是非を問う住民投票が行われることになった。ロシア系住民が多いため、編入支持の結果が出るのは確実である。ロシアは、それを受けて、併合に突き進むつもりではないか。
........................(省略)
(2014年3月7日01時23分  読売新聞)


この記事を読んでみてなぜロシア軍の介入がダメなのかという根拠が希薄に感じられた。主権侵害はダメだ!!ということが絶対的な前提となっているところから議論が始まっており、記事は表面的なことだけを議論しているように思えた。

ウクライナの情勢が安定しこれまでの平和な日々がウクライナの人々に取り戻されることが念頭に置かれた議論がなされるべきだと思う。政情が安定するために各国がどのような行動をとるべきであるのか。
単にロシア軍に撤収を求めたところで情勢が安定するとは思われない。新政権には排他的なナショナリズムを持った過激派からなるメンバーもいると噂されているし、直ちに撤収すべきというが、直ちにロシア軍撤収ということによって、現在ウクライナ国内に保たれているパワーバランスを崩すことにもなるだろうし、危険じゃないだろうか。
現在のパワーバランスが保たれた状態で、中立の立場にある国連などの部隊がロシア軍に代わり現在のロシア軍が現在果たしているパワーバランスの一端をもてるような状態にする必要があるのではないだろうか。

もちろん他者の意見に対する批判のみではなく、僕ももっとこういうトピックに関しても少なくとも何らかの見解を持てるようにこれからも勉強を続ける必要があると思う。少なくともウクライナのこれまでの歴史を知っておかなければまともな見解を持つことはできないように感じている。




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